中小企業がクラウドサービスに移行すべき理由 ‐コストとセキュリティ対策のメリット‐

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照会 2,795回 作成日: 21-11-02 10:54

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中小企業において数年前から飛躍的に注目されているのがクラウドサービスです。

昨今ではクラウドサービスに移行して社内ネットワークを活用する企業が増えてきています。

企業にはクラウドサービスと自社サーバー(オンプレミス環境)のうちどちらで社内ネットワークを構築していくかという選択肢がありますが、どちらが自社に適しているかわからないという経営者様やご担当者様も多いです。

 

今回の記事ではそういった方々に向けて、中小企業こそクラウドに移行すべき理由・メリットなどについて解説してみました。

 

 

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クラウドサービスとは

クラウドサービスとは、インターネットを介して何かしらのソリューションを利用できるサービスの総称です。つまり、利用者はソフトウェアやハードウェアを持っていなくても、インターネットがつながっていればデータベースやアプリケーションといったサービスを利用できるということです。

分かりやすい例としては、私たちが良く使っているウェブメールやクラウドストレージサービスなどがあります。

 

「雲」を意味しているCLOUDの名前の通り、クラウドサービスの提供者がインターネット上にリソースを投入して準備した様々なサービスが「クラウドサービス」になります。

 

数年前までにはあまり普及していなかったクラウドサービスですが、ここ数年で導入している企業様が急速に増えています。

特に昨年の新型コロナウィルスの影響で各企業でのリモートワーク導入が急速に増加したことに連れて、従来のオンプレミス環境でのサービス構築は仕事の効率性を下げてしまう原因の一つになっているのも事実です。

 

クラウドサービスの特徴としては、前述したようにインターネットさえつながっていれば利用できるサービスのため、手軽にどこでも使用することができることです。短期間でコストを抑えてサービス導入ができるという点では、企業側もユーザー側も気軽に利用できるメリットになります。

 

クラウドとオンプレミスの違い

従来の企業でのサービス構築はオンプレミス環境が一般的でした。

オンプレミス環境とは簡単に言うと、システム構築に必要なサーバーやソフトウェア、ネットワーク機器などを社内に置いて管理することです。

クラウドが仮想サーバーであるということに対し、オンプレミスは物理的なサーバーを構築します。自社の中にサーバーを設置し、自社独自のシステムを構築する仕組みです。当然セキュリティの対策は求められるので、アクセス制御や運用設計、危機管理体制を構築することが必要です。セキュリティの基本を抑えていくことが何より運用において必要なことになるため、導入及び管理・運用には継続的なリソース投入が必要になります。

一方で、自社専用のカスタマイズや既存システムとの連動ができるのがメリットとも言えます。

 

 

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オンプレミスの構築はかなりのコストが必要

オンプレミスはクラウドよりも強固なセキュリティを構築することができます。ただし、強固なセキュリティを実現できる一方でその構築には莫大なコストを要します。

ハードウェアやソフトウェア、すべての環境を自社で用意しないといけません。ライセンスの取得からシステムの構築までを自社内で実現させる必要もあるため、高度なセキュリティ対策を実現させるには能力のある人材が必要です。

また、設置したサーバーの電気代がかかることや、機器の調達にも時間を要する場合があります。

強固なセキュリティの一方、高いコストを支払っていく必要があるなど、デメリットや弊害となる部分もあるのがオンプレミスの構築です。

 

クラウドサービスの種類

クラウドサービスにはいくつかの種類があります。実際に提供されているサービスを大きく4つに分けて紹介していきます。

・SaaS(Platform as a Service)

SaaSは、インターネットを経由してソフトウェアやアプリケーションを提供するクラウドサービスです。

インターネット上で扱われるため、利用者はソフトウェアをインストールしたり、自身でメンテナンスを行ったりする必要がありません。

サービスを購入したらすぐに導入・利用できますし、さまざまな端末から同時にアクセスして作業できるという業務効率化のメリットもあります。

SaaSの代表的なものとしては、Google Workspaceなどが挙げられます。

・PaaS(Platform as a Service)

PaaSは、上記のSaaSで出てきたソフトウェアやアプリケーションの稼働環境を提供するクラウドサービスです。

OSやハードウェアといったプラットフォームをインターネット上で構築できるということです。あらかじめ決められた設計書があるため、開発にかかる時間やコストを削減することが可能です。開発者にとってメリットがあるPaaSは、多くの企業で導入が進んでいます。

PaaSの代表的なサービスに、Google App Engineなどがあります。

・HaaS(Hardware as a Service)

HaaSは、サーバーやネットワーク回線といったインフラをインターネット上で提供するクラウドサービスのこと。

クラウド上で構築されているため、サーバーの運用費用を抑えることができます。

また、災害時などにおけるアクシデントからの復旧やセキュリティ対策が柔軟にできることもメリットの一つです。

・IaaS(Infrastructure as a Service)

最後に紹介するIaaSは、HaaSの進化版のような概念です。

サーバーやOSの種類を利用者が自由に選べるため、カスタマイズ性や柔軟性が高いです。

ただし、拡張性によってシステム運用が煩雑になってしまう懸念点もあります。

IaaSの代表サービスとして、Amazon Web Service(AWS)などがあります。

 

中小企業がクラウドに移行すべき理由

繰り返しになりますが、クラウドサービスはオンプレミスより低コストで環境構築が可能です。

つまり、多額の予算を確保しにくい中小企業にとっては、自社で構築するよりもコスト面で大きなメリットがあります。そのうえ、安全なセキュリティ対策が施されたクラウドサービスを選べば、自社構築するよりもセキュリティを充実させることも可能です。

 

ここでは、クラウドサービスのメリットやデメリットを説明しつつ、企業向けクラウドサービスの具体例を紹介していきます。

 

 

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<クラウドサービスのメリット>

1.安全のセキュリティ対策ができている

前述したように、オンプレミス環境でのセキュリティ対策は安全な反面、たくさんのリソース投入が必要不可欠です。コストだけでなく、継続的に運用管理できる専門スタッフも必要になりますが、なかなか対応できない中小企業の方が多いのが現実です。

それではクラウドサービスのセキュリティ対策は不十分なのでしょうか?

クラウドサービスの各提供会社は、システム環境のセキュリティ面に莫大なリソース投入をしてサービスを提供しています。サービス運営用のサーバーや管理する人員など、しっかりとした対策の上でのサービス提供になるため、セキュリティの心配をする必要はありません。

オンプレミス型の自社運用の方が安心と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、クラウド型でも十分なセキュリティ対策が施されているのです。

例えば中小企業で限られた予算の中で運用していくにあたっては、オンプレミスよりクラウドを活用した方が懸命でしょう。

2.コストを抑えることができる

セキュリティ対策ができているクラウドサービスを導入することで、コスト削減につながります。

クラウドサービスは、オンプレミス環境の構築に必要なソフトウェアの開発費用などのイニシャルコスト(初期費用)を抑えることが可能です。

また、クラウドサービスは基本的に従量制の料金プランなので、使った分だけ課金される仕組みとなっています。サーバー等の管理費もかからないため、大きなコスト削減を実現させることができるでしょう

3.短期間で導入ができる

オンプレミス構築とは違って、クラウドサービスは導入するまでの時間が早いのもメリットです。

利用するクラウドサービスを契約し、アカウントを発行しさえすれば即日で利用開始することが可能なものもあります。

また、複数デバイスやユーザーが同時にアクセス・編集することも可能なので、管理面での効率性も高いです。

 

<クラウドサービスのデメリット>

1.情報漏洩のリスクがある

クラウドサービスを管理する会社の設定ミスや自社の利用ミスによって、自社の顧客情報やデータが漏洩してしまう可能性があります。

このようなデータの漏洩は、自社ブランドイメージの低下や顧客離れにも繋がってしまいます。

利用マニュアルや使用管理を徹底し、可能な限り漏洩リスクを減らせるように努めましょう。

2.カスタマイズ、自社システムとの連携が難しい

ほとんどのクラウドサービスは複数企業に対して同じ内容のシステム・サービスを提供しています。

そのため、特定の企業に対して自由にカスタマイズした機能を提供することは難しいです。

クラウドサービスの利用目的やサービス内容を事前にしっかり把握した上で選定しましょう。

3.将来的にコストが高くなる可能性がある

メリットの箇所で述べましたが、クラウドサービスは基本的に従量課金制です。

初期導入費用や管理費用は抑えられますが、サービスの利用量自体が増えると、ランニングコストは高くなる傾向にあります。

そのため結果的に高額な利用量になってしまう恐れがあるので、あらかじめシステムの使用量をイメージしておくと良いでしょう。

 

<企業向けのクラウドサービスの事例>

・ビジネスチャット

ChatworkやSlackに代表されるビジネスチャットは、社内でのメール・チャット・会議やクライアントとのやりとりといったコミュニケーションを実現するツールです。

テレワークやリモートワークが普及した昨今では、多くの企業が導入しているクラウドサービスの一つですね。

・エンドポイントセキュリティ対策

エンドポイントセキュリティ対策とは、ネットワークに接続されているPCやスマートフォンといったエンドユーザーデバイスをサイバー攻撃から守るセキュリティ対策のことを指します。

情報漏洩リスクへの対策が注視されているため、エンドポイントセキュリティ対策は必須と言えるでしょう。

・グループウェア

グループウェアとは、スケジュール共有やファイル共有といった機能を複数ユーザーで利用できるサービスのことです。

一つの場所に情報やデータを集客することができるため、管理がしやすく効率的に業務を進めることができます。

テレワークにおける働き方にもマッチしたサービスと言えます

・オンラインストレージ

オンラインストレージは、複数ユーザーがどこからでもデータやファイルにアクセスできるサービスです。わざわざUSB等にデータを保存して受け渡しする必要がなく、簡単にデータの共有ができるのです。

代表的なものにDropboxなどがあります。

・会計システム

クラウド型の会計システムでは、社員の給与や経費精算をクラウド上で管理することが可能になります。

クラウド型の会計システムを導入すれば、会計業務を効率化したり費用の削減にも繋がります。

代表的なサービスに会計freeeやマネーフォワードクラウドがあります。

 

まとめ

今回はクラウドサービスの種類や導入メリットについて解説してきました。

従来のオンプレミス型と比べてもコストを抑えることができ、安全のセキュリティ対策が十分にされているクラウドサービス。

特にコスト面とセキュリティ面の対策を重要視する中小企業にとってはメリットが多いと言えます。

限られたリソースの中で業務を効率化して成果を最大化させるために、クラウドサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

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